ABOUT
PD(Power Delivery)やQC(Quick Charge)規格のケーブルを数多く取り扱っています。 エフェクターなどのオーディオ機器やパソコン用、スマートフォン等の充電用、デジタル一眼レフカメラDCカプラーも取り扱っていますのでご覧ください。 ■急速充電の概要 最近は短時間で充電ができる急速充電に対応したスマホが増えてきています。 しかし急速充電を行うためには、急速充電に対応したアダプターとケーブル(更に充電台)を使う必要があります。 ●急速充電とは。 急速充電とは、通常の充電よりも短い時間で充電できる技術のことで、基本的にワット数が大きい 充電器を利用することで、通常よりも早く充電することが可能になります。 ただし、急速充電が行えるのは急速充電に対応しているスマホだけで、急速充電に対応していない スマホに急速充電用のアダプターやケーブルを利用しても、急速充電はできません。 ●スマホには複数の急速充電規格がある。 スマホにはQuick ChargeやUSB Power Deliveryなど複数の急速充電規格があります。 したがって、それぞれの充電規格に合ったアダプターやケーブルを使用しなければ急速充電ができません。 Quick Charge : アメリカ QUALCOMM社が開発した規格。 USB Power Delivery : USB Type-Cに対応した規格。 一方、iPhoneで急速充電に対応した製品は「iPhone8以降」となります。 iPhoneの急速充電はUSB Power Delivery規格となっています。(USB Type C ~ Lightningケーブルを使用) それ以前の機種は5V/2.4Aまで対応している充電器であれば急速充電できます。 ●Andorid端末の場合、利用している機種によって急速充電規格が違う。 どの急速充電規格の製品を利用すれば良いかは、利用している端末ごとに確認する必要があります。 基本的には各端末が対応している急速充電規格の記載があるので、それを見るのが確実ですが、 端末の充電コネクタがMicroUSBである場合、「Quick Charge」のみとなります。 コネクタがUSB Type C の場合はUSB Power Deliveryのみの場合とUSB Power DeliveryとQuick Chargeの 両方に対応している機種があります。 ●スマホを急速充電するためには何ワットの充電器が必要か?。 現時点では18Wあれば、殆どのスマホを急速充電することができます。また、モバイルWifi-Routerでも同様です。 その一方、タブレットやノートパソコンを充電する必要がある場合は18Wでは不足となり、60W~100Wクラスが 必要となります。 ●急速充電を行うにはどんなケーブルが必要か?。 Quick ChargeはUSB通信で使用するD+とD-の信号ラインを使って充電電圧を決めています。 よって、USB通信が可能なUSBケーブルである必要があります。 また、18Wの場合でも5Vでは3Aの電流が流れる可能性がありますので、その場合は3A以上の電流に対応する ケーブルが必要となります。 一方、Power DeliveryはType C のCC(CC,VCONN)の信号ラインを使って充電電圧を決めてますので、 「PD対応」としているケーブルを使用する必要があります。 PD対応ケーブルの場合、そのほとんどはUSB通信も可能な製品であり、D+とD-も接続しているので、 Quick Chargeで充電する場合はType C コネクタでも利用できます。 (ほとんどの場合、Power Deliveryが認識されればQuick Chargeに切り替わることはありません) Power Deliveryの場合もQuick Chargeと同様に18W以上であれば3A以上の電流対応ケーブルが必要です。 Quick Chargeを利用する場合、「充電専用ケーブル」ではく「通信も可能なケーブル」であれば利用できます。 その一方、Power Deliveryを利用する場合は、TypeCのケーブルを用意しても「PD対応ケーブル」でなければ 急速充電ができないので注意する必要があります。 ●急速充電対応の充電器を身近な家電製品で利用する。 Quick Charge並びにPower Deliveryいずれの規格も、充電する端末(主にスマホ)から「この電圧がほしい!」 という命令を出し、それに従って充電器から指定された電圧と電流が出力される方式となっています。 という事は、スマホと同様に「この電圧がほしい!」という指示を出す回路(ICを含む)があれば 同様の事が実現できることになります。その回路を組み込んだケーブルや製品があれば、従来では 専用のACアダプターや電池などでしか利用できなかったものが、急速充電対応のモバイルバッテリーなどで 利用可能になります。例えば、12Vで動作するWifiルーターやオーディオアンプスピーカーなども利用可能です。 この様な回路を組み込んだケーブルを弊社では「QCトリガーケーブル/PDトリガーケーブル」と呼んでいます。 これにより、機器ごとにACアダプターやチャージャーが必要でしたが、このケーブルにより1つ充電器を 持ち歩けば済むようになります。 ●PD(USB Power Delivery)でもQCと同様に9V/12V/15V/20以外の電圧で利用できないの? PDでもUSB Power Delivery 3.0+PPSという規格に対応した充電器であれば20mV単位での電圧出力制御が可能です。 しかしながら、現時点では「PPS」規格に対応した製品は、ごく限られたものになっています。(主に60W以上AC充電器など) 充電器メーカの今後の対応に期待しています。 ●PD(USB Power Delivery)とQC(Quick Charge)のどっちを選ぶ? 身近な家電製品に使う場合、PDトリガーケーブルとQCトリガーケーブルのどっちを選ぶべきか? 選択のポイント ①利用する急速充電器が、どちらのコネクタになっているか?Type-AなのかType-Cなのかで判断します。 どちらか一方しか無い急速充電器であれば、そちらのケーブルを選択します。 両方ある場合は、利用したい電圧と電力で変わります。 ②利用する電圧が9V/12V/15V/20Vのいづれかである場合は下記③と④で判断します。 それ以外の電圧の場合、現時点ではQCトリガーケーブルになります。 ③DC12Vより高い電圧の場合、もしくは18Wより電力が必要な場合はPDトリガーケーブルを選択します。 (QC4.0+はType-Cですので例外があります。) ④DC12V以下の電圧で18W以下の場合はQCトリガーケーブルとPDトリガーケーブルのどちらも選択可能です。 ●モバイルバッテリーで利用する場合、PD(USB Power Delivery)とQC(Quick Charge)では使い勝手が変わる。 モバイルバッテリーで家電製品などを利用し、その製品が低消費電力のものや電源を切ることがある場合、 モバイルバッテリーは「無負荷時停止機能」が働き、バッテリー側からの出力を停止してしまいます。 (バッテリーにもよりますが、概ね100mA以下が20秒~60秒以上連続した場合に停止) 停止してしまった場合、以下の方法で復帰させる必要があります。 ・PDの場合:接続しているコネクタを挿し直す。 ・QCの場合:モバイルバッテリーの電源スイッチを入れ直す、もしくは接続しているコネクタを挿し直す。 (Type-Aコネクタが2ポート以上ある場合は、電源スイッチによる復帰ができるのは、どちらか1ポートの場合が多い) ※PDの場合は、モバイルバッテリーの電源スイッチでは復帰しません。 (5V出力となってしまいます。) よって、18W以下でモバイルバッテリーを使う場合はQCトリガーケーブルを推奨します。 ●PD(USB Power Delivery)トリガーケーブルの高度な使い方。 PDトリガーケーブルの電圧は9V/12V/15V/20Vに固定されており、使用するケーブルにより電圧が決まります。 (12VはPD規格ではないので充電器によって対応していないものがあります。) しかし、使い方によって12Vと15Vを兼用する事もできます。 例えば、充電器として18Wと60Wの2台があったとします。 その場合、18Wであれば最大12Vまでしか対応していません。 これに15VのPDトリガーケーブルを接続すると、15Vが無いため1つ下の電位(つまり12V)を出力します。 その一方、60Wの充電器は15Vと20Vにも対応しており、15VのPDトリガーケーブルを接続すると15Vを出力します。 よって、1本のケーブルで接続する充電器により12Vと15Vを使い分ける事も可能です。 しかし、この様な使い方をする場合は出力電圧が何ボルトであるか?を十分に理解して使用する必要があります。 QC/PDトリガーケーブルは非常に便利な商品ですので、いろいろな製品でご利用ください。